企業情報

  1. ホーム
  2. 企業情報
  3. 代表挨拶
  4. 会社経営の過去

会社経営の過去

私が前身の旧株式会社ワールドトラベルサービスに入社したのは1994年、今からちょうど20年前です。
会社は1975年に設立されましたので、既に40年が経過しました。
志したわけでもない業界に、縁だけで飛び込み、旅行業にずぶの素人が、わずか5年後には社長業をやることになりました。
入社後の私の成績がとても凄かったからという美談ではなく、これも縁と理解して会社経営を引き受けたのです。
見よう見まねの素人営業担当者から、見よう見まねの素人社長が誕生です。

「旅行業は何をするんだろう・・・」「社長は何をするんだろう・・・」
まじめに考えましたが、仕事がわからない、経営もわからないトップがやっている訳ですから、
会社はいつ潰れてもおかしくない話に聞こえますよね。
しかし、不思議にも通算20年の会社勤務歴に、幸運にも社長業15年の歴史を数えるほどになりました。

昔から、「旅行業=夢を売る仕事」と先輩に言われ、私自身今でもお客さんと話す時そう思います。
旅行に行く前も、旅行に行ってからも誰と話しても、旅行の話は楽しそうに話しますよね。
本当に数々のこんなシーンに立ち合わせていただき、この仕事やっていてよかったなと思うことは数に計り知りませんが、
正直なところ、つらい目に会うことも非常に多いな・・・とも感じていました。

「テロ、戦争、暴動」「伝染病」「地震、災害、台風」「ストライキ」「これらの風評」

これらの社会的な事件や事故は私がこの仕事を始めてからもたくさんありましたが、
一度事が起きますとせっかくいただいた予約が、瞬時にキャンセルになり、その後、半年くらいは予約が入ってこないことが多いのです。
社長も、社員も、お客さんにも、誰にも責任がないところで売上が大幅に落ち、それでも毎月の家賃や給料などの経費を賄わなければならない。
この仕事、日々会社で仕事をする私達の周辺とは無関係に、世界で突発的に起きる社会的要因を強く受け、
その都度極端な売上減少を招く独特のリスクを持った事業であることに次第に気づき始めたからなのです。
そしてその度、労力的にも、経済的にも長期にわたる対応を経営者は迫られるのです。
旅行業や企業間競争として仕事がつらいのではなく、自らに何らの原因も無い事態に対し、
それでも責任を負わなければならない経営業としてつらいのです。
「今度は何が起きた」と言わんばかりに、繰り返し経験させられるこれらのつらさに、20年という自らの年齢も伴い、随分と太い神経が備わりました。

しかし、昨今、旅行を売る仕事は他の仕事では味わえないような魅力があるとも感じています。
これら大きなリスクを常に抱える旅行業を、これからも続けるにはどうすれば良いのだろうと考えた結論が、
旅行からはずれた新規事業の創出でありました。
旅行事業において時折発生する大幅な売上減少にも、
会社全体で見れば耐えられる、傾かない会社にするための方針を打ち出すという結論です。

2014年8月


PAGE TOP